特に美容に気をつけたいという方が使っているというイメージがあるプラセンタ。
実際にはどんな効果があるのでしょうか。
調べてみると大きく6つのことに分類できそうです。
それぞれの効果について一つずつ見ていきたいと思います。
目次
美肌効果

プラセンタは美肌に効果があると言われています。
新陳代謝の促進や活性酸素の除去、血行促進など様々な効果により肌を若返らせ、美肌を作ります。
強力な抗酸化作用があると言われていて、体の老化を早めてしまう活性酸素を除去する力が強いので、美肌に効果があるというわけです。
プラセンタが他の美肌効果のあるものと一線を画すのは成長因子(EGF:上皮細胞増殖因子、FGF:繊維芽細胞増殖因子など )を含んでいることです。
この成長因子は、真皮層にある繊維芽細胞を活性化し、 真皮にコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の生産を促進します。
その結果、ハリや弾力のあるみずみずしい肌を作り、シワやたるみ、毛穴の開きなどを改善します。
真皮とは、表皮の基底層の下に位置し、表皮よりも厚くおおよそ2mmの層になっています。
この真皮の下に皮下脂肪などの皮下組織があります。
またプラセンタは、肌の再生にも効果的です。
お子様のいる方ならご存知かと思いますが、赤ちゃんの多くは肌がびっくりするくらい代謝し、入れ替わっています。初めての時はひどい肌荒れかと思って心配するくらいです。
年齢にもよりますが、人は28日の周期で入れ替わるといわれています。
若い頃は肌にシミやくすみがなく、出来てもすぐに消えていたのは、この周期が早く、健全に入れ替わっていたからだと思います。
プラセンタに含まれる成長因子は、表皮の細胞分裂を活発化し、入れ替わりの周期を正常に保つ働きをします。
活発化することでコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の生成を促進します。
アンチエイジング効果

ご存じのとおり、アンチエイジングとは加齢よって起る老化(身体の機能的な 衰え)の原因を抑制することによって、老化を予防したり、老化を改善することです。
この老化の原因となっているのが活性酸素です。
活性酸素の酸化力に負けない抗酸化力
活性酸素による老化を防ぐには、活性酸素の酸化力に負けない抗酸化力が必要です。
活性酸素は呼吸のために取り入れた酸素が体内で変質したもので、非常に強い酸化力を持っています。
酸化が起こると肌のハリやツヤ、弾力を保つために必要なコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの生成能力を低下し、シワや肌のたるみ、シミなどを作り出します。
プラセンタは抗酸化力が凝縮されていて、体内で発生した活性酸素を除去して老化を防いでくれます。
例えばシワ。
シワは加齢とともに目尻や口元などに特にできます。
シワは加齢や紫外線などにより、皮膚が乾燥することが大きな原因のひとつです。
乾燥した肌は次第に「皮溝」と呼ばれる溝になります。
この溝がシワです。
プラセンタは肌の乾燥を防ぎ、うるおいを与える保湿効果があります。
プラセンタは、抗酸化作用と代謝機能の促進によって衰えるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生成能力を保護し、シワ、たるみ、シミなどのできにくい肌を維持し、改善・予防効果を発揮します。
病気の予防や改善に効果

プラセンタの持つ活性酸素除去、基礎代謝促進、血行促進、免疫力強化作用など、様々な病気の予防や改善に効果があります。
病院でもプラセンタ
プラセンタは、病院のいろいろな診療科で病気の予防や改善に役立てられています。
内科や外科だけでなく、産婦人科や皮膚科、眼科、耳鼻科など、他にも多くの診療科で使用されています。
肝機能障害や更年期障害、乳汁分泌不全などの治療には健康保険が適用されます。
病気にかかりにくく、かかっても治りやすい強い体に体質を改善します。
また、疲労を回復するための栄養素が豊富に含まれています。
エネルギーを効率よく使える疲れにくい体に体質を改善します。
精神疾患にもプラセンタ
プラセンタには精神を安定させる作用があり、鬱病などの心の病気の改善に効果を発揮しています。
体温を調節したり、汗をかいたり、心拍数を上げたりなど、自分の意識では出来ない動きをするための神経を、自律神経といいます。
やる気が出ない、何となく不安、イライラするなど、このようなときは誰にでもあります。
心の動きは意識的に行うことは出来ません。
このような自分の意思で出来ないことは、自律神経が行っているのです。プラセンタは自律神経のバランスを調整することで、精神を安定させます。
自律神経は交感神経と副交感神経の二つから成ります。
交感神経は昼の神経と呼ばれ、体を活発に動かす働きをします。
対して副交感神経は夜の神経と呼ばれ、体を休めるための働きをします。
この二つの神経が昼と夜にバランスを切り替えながら、私たちの体を活動的に動かしたり、休ませたりして体調を整えています。
ですが、このバランスが乱れてしまうと、活発に動かなければいけないときに動けなくなってしまいます。
プラセンタには自律神経のバランスを調整し、精神を安定させる作用がありますので、精神的なストレスを解消して、精神的疲労を回復する手助けとなります。
髪にも効果的な成分なのか?

健康に保つ+育毛効果に期待
プラセンタの成分は髪の健康を保ちます。
健康な髪を作るのに大切なことは、髪に十分な栄養を届けることです。
髪はケラチンというタンパク質が多くの割合を占めています。
そのケラチンを形成するアミノ酸やビタミン、ミネラルなどがプラセンタには豊富に含まれていて、この栄養素を髪に正しく送り届けるための血行を促進する作用があるので、健康な髪が保てるというわけです。
また、ホルモンバランスの乱れによる薄毛や抜け毛の対策としても、効果を発揮します。
上手に活用すれば、美容や健康とともに、薄毛改善効果も得ることができます。
男性ホルモンは女性にも存在します。
それが、年齢とともにホルモンバランスが乱れてくると、男性ホルモンの過剰分泌が起こり薄毛の原因となります。
プラセンタのホルモン分泌を調整する作用でホルモンバランスを正常に保ち、男性ホルモン過多による薄毛対策をすると同時に血行を促進し、血流を増加するため、育毛効果が期待できるというわけです。
ニキビ予防とニキビ跡への効果

プラセンタの抗炎症作用で、皮膚組織に損傷が及んでしまう前に鎮静化させ、ニキビの悪化を防ぐ効果があります。
顔や背中などにニキビは皮脂の過剰分泌や古い角質が原因であることが多く、皮脂の分泌量が多いと、皮脂と不要な角質が混ざり合って毛穴をふさぎます。
毛穴がふさがると皮脂がきちんと排出されず、出口を失った皮脂はニキビ菌を増殖しニキビの原因となり、かゆみや痛み、腫れをともないます。
ニキビは一度できると治りにくく、ニキビは放置すると、色素沈着などをおこしてシミになったり、赤みが残ったりなどのニキビ痕(にきび跡)が残り、無理に潰したりするとクレータ状のニキビ跡として残ってしまいます。
プラセンタの有効な作用の一つである基礎代謝促進作用は、肌の入れ替えする力を向上し、古い角質をはがれやすくします。
古い角質がなくなると、毛穴まで洗浄(洗顔などで)でき、きれいに保てることからことから、ニキビのできにくい肌を作ることができます。
なんと皮膚科ではプラセンタを直接ピンポイントで注射するなど、プラセンタを使用した治療法を用いるところもあります。
プラセンタはニキビ痕を残さないように働きかけるだけでなく、さらに組織の修復を促す肉芽形成作用でニキビ痕の改善に高い効果を発揮します。
ただ全ての人に良い効果をもたらすとはかぎりません。
プラセンタを始めてからニキビが悪化したということもまれにあるようです。
そのような場合は、肌の入れ替えが活性化され、一時的に悪化したように感じる場合もありますが、そもそもプラセンタ自体が合わず、悪影響を与えている可能性がありますので、使用を控えましょう。
ダイエット効果はどうか?

結論から言うとダイエット効果はないと思われます。
このように書いてしまうとどうしようもないのですが、ダイエットを行うにあたり健康な体でないといけませんよね。
ですので、プラセンタに含まれる多くの栄養素で、多少の食事制限を補助することは可能だと思います。
ただ過剰摂取は禁物です。
時折、プラセンタで太ったという記事を見ますが、プラセンタにもカロリーがありますので、飲みすぎると太ることもあるようです。
また、プラセンタには基礎代謝向上や血行促進の作用があります。
なので、特別なことをしなくても、いつもの生活の中で脂肪をしっかり燃焼させてカロリーの消費量を上げて、それが快眠につながり、睡眠がしっかり取れれば、ダイエットにも力が入るのではありませんか。
年齢とともに低下してしまう基礎代謝向上や血行促進に効果のあるプラセンタは、直接的にはダイエット効果は認められなくても、間接的にはダイエット効果があると言えるかもしれませんね。