出産を考える時、ダウン症のリスクは誰しもが頭をよぎるものだと思います。
現在のところ、ダウン症を100%防ぐこと不可能とされています。
今後の医学の発展に期待をしたいところです。
しかし、ダウン症のリスクの軽減をしてダウン症になる確率を下げることは可能になってきています。
※ダウン症をリスクと捉えるかどうかは議論もあるかもしれませんが、このサイトでは出来ることであれば回避したいということで、あえてリスクと記しています。
ダウン症が新生児が産まれてくる確率
ダウン症児が生まれてくる確率は一般に「1000分の1」程度と言われています。
しかし、お母さんの年齢が高齢になればなるほど、確率が高くなってしまいます。
例えば、20歳の場合1667分の1ですが、30歳では952分の1、40歳では106分の1になっています。
表2.母親の年齢別の新生児に発生する染色体異常 | ||
母親の年齢 (歳) | ダウン症のリスク | 染色体異常のリスク |
20 | 1/1,667 | 1/526 |
25 | 1/1,250 | 1/476 |
30 | 1/952 | 1/385 |
35 | 1/378 | 1/192 |
40 | 1/106 | 1/66 |
41 | 1/82 | 1/53 |
42 | 1/63 | 1/42 |
43 | 1/49 | 1/33 |
44 | 1/38 | 1/26 |
45 | 1/30 | 1/21 |
46 | 1/23 | 1/16 |
47 | 1/18 | 1/13 |
48 | 1/14 | 1/10 |
49 | 1/11 | 1/8 |
Source: Maternal Fetal Medicine : Practice and Principles. Creasy and Resnick, eds. W.B. Saunders, Philadelphia, PA . 1994:71. Reproducced with permission. |
ダウン症の原因
ダウン症が生まれてくる原因のほとんどは偶然に発生する染色体異常です。
精子または卵子ができるときの分裂異常、受精卵の発育初期の分裂異常で減数分裂から受精が完成するまでの間に最も起こりやすいと言われています。
冒頭に記したとおり、今のところ偶然に発生する染色体異常を防ぎ、ダウン症を100%防ぐこと不可能です。
葉酸でダウン症のリスクを軽減
医師の専門書である「ランセット(LANCET)」で、2003年4月に葉酸がダウン症を防ぐ可能性があると発表が掲載されています。
また、アメリカで妊娠計画を立てている夫婦に葉酸の摂取を勧めた結果、10年でダウン症などの先天性異常の発生が10分の1になったと言われています。
イギリスでも同様の結果が出たそうです。その後、日本でも厚生労働省が1日400μgの葉酸摂取を推奨するようになりました。
ダウン症の子どもの特徴
ダウン症の子どもにはいくつかの特徴があります。
顔や体に特有の症状が現れることが多いです。
筋力の発達や言葉の遅れもあります。
同じダウン症の子どもでも知的レベルには大きく差が出ることがあり、普通の生活が困難な子どもやほとんど問題のない子どももいます。
また絵画や歌など、ある一定の事柄に才能を発揮する子どもいます。
性格的には陽気で明るく人懐っこいところがある反面、言いだしたら聞かず、がんこで融通がきかなくなるという面もあるようです。